歌がうまい!と言われるための究極奥義<その5>リズム

歌をうまく聞かせる方法として忘れてならないのがリズムです。

音程もいいし、声もいい。なのにイマイチに聞こえてしまうのは、リズムが原因のことがよくあります。また音痴で悩んでいる人も、ちょっとしたコツをつかむことで、リズム感が良くなります。

<奥義その5 リズムを極める>

それではポイントをお話ししましょう。

<ポイント1>伴奏をよく聴く。

リズムの基本は、バック(カラオケなど)の伴奏と合っているか、ということです。メトロノームにピッタリあわせることも大事ですが、伴奏者との「呼吸・ノリ」を合わせるほうが、アンサンブルとしてはしっくりきます。

呼吸を合わせるには、伴奏をよく聴かないといけません。歌っている最中、音程やリズムなどに気を取られすぎて、自分の声ばかり聞いている人が多くいます。

自分の声ばかりを聞いてしまうと、伴奏と合わせることはプロでも困難です。音程練習のときは自分の声を聞いてしまうのは仕方ありませんが、実際の歌唱のときは、歌と伴奏を含めたアンサンブル全体と聞くことがリズムを良くする第一歩です。
(本番で音程やリズムの心配をしないで済むようにしっかり練習しておくことが大事なのは言うまでもありません)

本番になっていきなり伴奏を聴くのは難しいですから、日頃から伴奏を意識しながら歌う習慣をつけましょう。お客さんになったつもりで音楽全体を客観的に聴くようなイメージですね。
伴奏をしっかり聴いていれば、自分だけ突っ走ったり遅れたりすることはなくなるはずです。

<ポイント2>リズムキープの感覚をつかむ

自分の体内リズムを正しく調整することも大切です。

ジャンルによって異なりますが、基本はリズムを一定にキープできないといけません。リズムキープがうまくできない(途中で早くなったり遅くなったりする)人は、メトロノームを使った練習が効果的です。メトロノームやリズムマシーンは数千円で手に入りますから、ぜひ用意しましょう。

テンポによってリズムが悪くなる人もいますから、最初は120くらいの速さで始めて、70くらいの遅いテンポから150くらいの速いテンポまでまんべんなく練習しましょう。

ポップスのレコーディング(ライブでも)では、クリック(カッカッカッカッというガイドリズムのこと)を聴きながら演奏することが多いです。普段クリックに合わせて練習していないと、レコーディングできちんとリズムを合わせることができなくなったりします。

<ポイント3>体全体でリズムを取る

リズムが悪い人の多くは、体でリズムを取っていません。直立不動で微動だにせずに歌っていてはリズムを正しく取ることはできません。

歌うときは、つま先から手、頭まで全身を使ってリズムを取るようにしましょう。普段音楽を聴くときに、リズムを取る習慣をつけることが効果的です。

手拍子をしたり、足で床を叩いたり、体を大きく揺すったり、色々試してみてください。

コツは自分でやり過ぎかな?と思うくらいオーバーにやることです。体でリズムが取れなければ、歌のリズムを合わせることはできませんからね!

CDなど曲に合わせてリズムを取っているとき、よほどのことがなければ大きくズレることはないと思います。なぜなら、曲とそのリズムを集中して聴いているからです。手はどうやって叩くんだっけ?とか考えながら叩きませんよね?

歌うときにも、その感覚を忘れなければリズムはぐっと良くなりますよ!

<ポイント4>裏拍を意識する

リズムが良くない人は、裏拍を意識していないことが多いです。ポップスの基本は8ビートですが、4/4拍子の8ビートの場合は、1小節に8分音符が8つ入ります。

|♪♪♪♪♪♪♪♪|

この2、4、6、8の位置が裏拍です。多くの人は、1、3、5、7の位置(表拍)でリズムを取っていると思います。

表拍を合わせることももちろん大事ですが、ポップスでは「裏拍が命」といっても過言ではありません。CDを流して裏拍に合わせて手拍子を取ってみましょう。

上手くできましたか?普段意識していないとなかなか難しいかもしれません。日頃から音楽を聴くときに裏拍を意識して聴くようにしましょう。

リズム感を養うのに、ハウスなどクラブミュージックも参考になります。クラブミュージックは踊ることが目的ですから、乗りやすいリズムになっています。色々なパターンはありますが、リズムを聴いてみると、キック(バスドラム)が上の1、3、5、7の位置で鳴っていて、(いわゆる4分打ち)ハイハットが2、4、6、8の位置でこれでもかと目立つように鳴っています。

キック→ドンドンドンドン
ハット→ンチンチンチンチ

もし、ドンドンドンドンだけだったら踊りたくなるようなビートにはならないでしょう。裏拍のハットの「チ」があるから、ノリが出ているのです。

音楽のジャンルによって、リズムの取り方は実に様々です。流行のポップスだけでなく、色々な音楽を聴いてリズムの引き出しをたくさん作っておくことも大切です。きっとリズムの奥深さに驚きますよ!

今回は以上です。お疲れ様でした。

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