歌がうまい!と言われるための究極奥義<その1>音の長さ

いきなりですが、ちょっと考えてみていただけますか?
みなさんの考える「歌のうまさ」って何でしょうか?

色々な要素を思い浮かべたかと思いますが、おおかた

・音程が合っている
・声量がある
・声がいい
・高い音が出る
・ビブラートがかかっている

などと言ったところでしょうか。もちろんすべて正解です。これらが「歌のうまさ」の要素であることに間違いはありません。

しかし、これらは比較的「意識できる」ポイントです。歌を上手く聴かせるには多くのポイントがあります。プロを含めて、歌の上手い人は、あるポイントを必ず押さえています。それは普通の人が「無意識に」聴いている、又は歌っているポイントです。

この連載では、プロとアマチュアの違いから、歌がうまい!と言われるための究極のコツなどを紹介していきたいと思います。ここで挙げる奥義を意識すれば、歌は確実にレベルアップします。ぜひマスターして上達に役立ててください。

<奥義その1 音の長さを極める>

音には長さがあります。

短い音、長い音、様々な長さの音を使って音楽は成り立っています。楽譜を見れば一目瞭然ですね。4分音符とか16分音符とか、音符で色々な長さを表現しています。

音楽は時間芸術ですから、「長さ」は非常に大事な要素です。 しかしそれなのに、あまり意識されないのも事実ですね。

長さと言うからには、音には「始まり(始点)」と「終わり(終点)」があります。音は始点から継続して終点までたどり着きます。始点の音は、目立ちますから誰でも意識します。
音程が外れているな、と感じるのも大抵が始点の音です。

大事なのは、「終点の音」です。
つまり、どのくらいの長さで歌われたか、ということです。プロとアマチュアの違いは、この「音の長さ」にあると言っても過言ではないほどです。同じ4分音符でも、意識するか否かでその長さは変わってきます。

歌を上手く聴かせるには、まず「音符の長さをしっかり伸ばす」ことです。アマチュアは、「音符が短い」ことが多いです。これは始点の音にばかり集中してしまうことも原因です。始点も大事ですが、それ以上に終点の音を意識しましょう。

例えばテンポ120の曲で4分音符は、0.5秒の長さです。
(テンポ120=1分間に4分音符が120個入る速さですから、1個の時間は60÷120=0.5秒)

実際には音符より長くしたり短くしたりして表現をしますが、まずは音符分の長さ、つまり4分音符ならしっかり「0.5秒」伸ばすように意識して歌いましょう。別にストップウォッチで0.5秒を測る必要はありませんよ(笑) 終点まで気を抜かないことが大事なのです。フレーズの終わりだけではありません。メロディーのすべての音を意識しましょう。

短いフレーズであっても気を抜かずに丁寧に歌うように心がけることです。これだけで、歌の印象はかなり変わります!一度自分の歌とプロの歌の「長さの違い」を聞き比べてみてください。

わからないということはまだ耳が良くないということです。最初は違いが分からないかもしれませんが、だんだんと分かってくるはずですから日頃から意識して音楽を聴くようにしましょう。

今回は以上です。お疲れ様でした。

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